2011年3月31日木曜日

東日本大震災支援全国ネットワークが出来ました!



3月30日。ボランティア・NPOが被災地に入って支援活動に連携・協力しようとNPO・NGOが集まりネットワーク組織を立ち上がりました。

このネットワークは、主に被災者支援ボランティア・NPO間の情報共有・連携の促進や他セクターとの協力・連携、また、ボランティアNPOが効果的に活動できるための支援を行うことを目的としています。

総会では、世話団体や代表、監事の選出、チーム体制を確認および了承されました。チーム体制は、情報、ガイドライン、資金、制度、地域ネットワーク、ユース、国際、広報の8つのチームが立ち上がりましたが、今後の動き方次第でチーム編成も柔軟に行う予定です。ネットワークに関心のある方は、HP をチェックしてください!

2011年3月22日火曜日

NPO・NGOの力を被災地支援に~地域の“受援力”を引き出すこと

被災地現場で避難生活を余儀なくされている人々は、一体これからどうすれば良いか…がさっぱりわからない虚無感や焦燥感に駆られている状況だと思います。

人間、困った時に「SOS」を出せない―他に“依存”しなれていない人は意外と多いです。とくに、自分の状況がまだ客観視できない状況の場合、「こんな支援がほしい」というニーズを出す“受援力”が高まっていません。「応援を求める」ことに慣れてないため、そういった声を出すのは良くないと自制しているケースも多いでしょう。

そういった人たちにとって「声を出しやすい環境を作ること」。これがこれから大事な活動の一つになってくるではないでしょうか。そして、「そうだ。今は応援の要請をしてもいいんだ!」と被災者の方々に思ってもらえるような活動を提供していけるように、ゆっくり関わることが大事になっていくでしょう。

行政は一つの行政区域に一つしかありません(今回の被災ではその機能が失われた地域もあります)が、NPO・NGOは、それぞれ様々な個別な活動を柔軟に展開していきます。通常、社会課題の解決のために多くの人々の協力を得ながら活動を進めるNPO・NGOは、その応援を求める声を拾い上げることを日々の業としていたりします。本日も、多くのNPO・NGOがすでに現地に出向いて、行政区を越えた様々な支援活動を行っていますが、そこで地域の受援力を引き出してきてほしいと願います。

関西では、3月14日夜に関西圏のNPO・NGOが集結し連絡体を結成。メーリングリストを設置しました。長丁場になるだろう今回の被災地支援―関心のある関西のNPO・NGOの方は、ぜひご登録ください。

                              2011年3月21日

                    大阪ボランティア協会 事務局長 水谷 綾

災害支援ボランティア活動の様々なカタチ

先週半ばから、多くのNPO・NGOが被災地入りを始めました。ですが、関東方面からの物資を受け取る倉庫、運搬する車両の手配に限界もあり、これが動き出すのも連休明けのようです。報道でも指摘のあるガソリン不足は地域によっては改善されているところも出てきましたが、それでも保管や取り扱いが難しいという声も聞きますし、それが行き届かない地域もまだ多くあります。相変わらず厳しさは続いています。

もどかしく、はがゆい感じる気持ちを持たれる方も多いと思いますが、一方で、各地で少しずつ災害ボランティアセンターが立ち上がり始めました。そこで、現地での活動に関心のある方へのメッセージです。
●まずはそれぞれの災害ボランティアセンターのホームページをチェックしましょう。くれぐれも電話での照会はご遠慮ください。現場が電話対応に追われてしまい、本来の救援活動に支障をきたしてしまいます。
●ホームページをチェックするとおわかりいただけると思いますが、ボランティア募集は「市(町)内在住の方」と限定されているケースがほとんどです。その理由は、支援者が①日帰りできること、②地元のことを分かっている、という2点の強みがあるからです。
●支援のフェーズは、日々変化します。外部の地域の方にも「ぜひ来てほしい」という要請が出てきた時に動けるように、遠方の方は、「今は準備の時間」だと心得ましょう。

「今、関西でできること 災害ボランティア説明会」では、その日に寄せられる情報や上記の諸事情などもお話しています。また、全国社会福祉協議会のホームページに「災害ボランティア活動について」という説明があります。基本事項を押さえている文書ですので、災害ボランティア活動をあまり知らない方は参考にしてください。

20日時点では、救援物資の受け付けを自治体が受付窓口を設置する形で広がってきました。しかし、多くは物品や受付方法を限定する形で進められていますので、情報をしっかり確認して協力していただけたら…と思います。

大阪ボランティア協会には、今回の被災時に大阪にたまたま来ていて地元に戻れなくなった方からの応援を求める声や、東日本からの避難者の受入れの対応も寄せられ始めてました。支援のカタチは、だんだん広がりを見せてきています。

                         2011年3月20日

               大阪ボランティア協会 事務局長 水谷 綾

東北地方太平洋沖地震被災地支援に関わられる企業のみなさまへ

本日も、メディアやボランティア活動希望者からの支援に関する問い合わせが相次ぎました。

阪神淡路大震災の被災時、大阪ボランティア協会では応援する市民の会を立ち上げましたが、その際に経団連1%クラブや多くの企業から強いご支援をいただき、災害復興の支援に携わることができました。今回の被災は、様々な状況が変化し続けており、まだ予断を許さない状態です。しかし、3月16日時点において、すでに多くの企業が総力をあげて支援態勢に向かっていることを、本当に心強く思います。

ようやく、少しずつではありますが、災害ボランティアセンターが立ち上がりつつあります。ただし、「センターの立ち上げ=受け入れ態勢が整った」わけではありません。企業による支援の中でも、物品寄贈がありますが、受入れ体制のことを十分にご確認の上、ご協力いただければ幸いです。

他にも、「社員から募金を集めるが、どこに寄付すると良いか」といった相談も多く寄せられています。今、遠方からできることは「募金」「寄付」です。これに間違いはありません。ぜひ、ご協力をお願いします!その寄付の中で代表的なものとして、「義援(義損)金」、「支援活動金」などがあります。義援金は、災害で被害を受けた人たちの救護・支援のための“直接”配分される寄付で、窓口としては自治体、マスコミ等が受入窓口を設けていますが、最終的には合算され被災者の方々に公平に分配されます。つまり、どの窓口に寄付されても同じように役立てられますので、どこに寄付していただいても大丈夫です。後者の活動支援金と呼ばれるものは、現地被災地等を支援する“団体”に助成・寄付されるものです。どちらの資金も被災地にとっては重要な資金です。

企業がCSRを果たしていく意味で言えば、このような大きな災害の場合、復興が長期にわたる可能が非常に高いでしょうから、だんだん重要になってくるのは、「地域やヒトを支える団体を支える」視点だと思います。今後の様々な支援計画を立てられる中で、この“団体”支援を積極的に考えていただけたらと嬉しいです。ちなみに、昨年策定された「ISO26000(組織の社会的責任のガイダンス)」の中(6.8.2.2.)では、コミュニティの参画に関連して、社会的弱者や取り残されてしまった集団に対して支援の必要性を触れています。この未曽有の事態においては、団体と協力しながらコミュニティの再生に力を注いでいくことが求められているのではないでしょうか。

今後、長期にわたって日本全体を支えていくためにも、協働できることは協働して取り組めたらと願っておりますので、ご協力賜われますよう、よろしくお願い申し上げます。

                            2011年3月16日

                  大阪ボランティア協会 事務局長 水谷 綾

2011年3月15日火曜日

東北地方太平洋沖地震被災地に、心を寄せてくださっているみなさまへ

多くの方が今回の甚大な被害に対し、心を痛めておられることと思います。

これまでも、災害時には、ボランティアが被災地に駆けつけ大きな役割を果たしてきました。「放っておけない」「いてもたってもいられない」という気持ちの高まりから、そういった声が、大阪ボランティア協会にも多く寄せられています。ありがとうございます。 しかし、今回の被害は広域の地震・津波災害であり、福島では原発の爆発が続いており、余震も続いている状況で、まったく予断を許しません。これまでにない経験の連続です。日々刻々と状況が改善されつつある地域もあれば、まだまったく見えず…といった地域もあります。

週末にはNGOのいくつかが先遣隊として現地入りしましたが、搬送ルートやガソリン確保がままならず、現地もボランティアの受け入れ等の体制を整えるのに必死の状況です。災害ボランティアセンターも徐々に立ち上がりつつありますが、本格化するのは来週以降と思われます。誰もが「いてもたってもいられない」思いでいっぱいなのですが、現地NGO等のルートを持たない方が出向ける状況ではないのが、15日時点の現実だと思います。

まずは、今できることをKVネットに掲載しました。刻一刻と状況が変わっていますので、私たちとしても、できる限り迅速に状況をお伝えしたいと思っています。

とくにお伝えしたいのは、今回の被災による復興支援は相当長期になると予測されるため、被災地を支援するためには「長く思い続ける」「関わり続ける」ことが大事になってくるということです。ですから、KVネットにもあるように、今すぐ被災地で支援ができなくても、まず自分の地元や関心のあるテーマで活動を始めてみてください。いつかその経験が被災地に入った時に、被災地の力づけになるかもしれません。現地から支援要請が来た時には、可能な限りの支援行動が起こせるように、私たちも日々尽力していきたいと思います。

                           2011年3月15日23時時点

                      大阪ボランティア協会 事務局長 水谷 綾